私のうちにはロクとナナという2匹の姉妹猫がいます。
保護猫でした。
出会った時に保護団体の方から
- 水俣水害の被災猫であること
- 熊本から空輸されて横浜まで来たこと
を聞いていました。
2匹と出会った時のお話はこちら↓
今回は私が2匹に出会う前のことがわかった時のお話です。
動物病院の名前から…
2週間のトライアルを経て正式譲渡となった時、ワクチンの接種証明などの書類も頂きました。
ワクチン接種などは、保護されてから数ヶ月を過ごした熊本で受けていました。
夫がその動物病院の名前を見て
あれ?これって俺の実家のすぐ近くなのかも…!
夫は熊本県某市の出身です。
気になって病院名を検索すると、病院のホームページが見つかりました。
ホームページに以下のような「お知らせ」(要点抜粋)がありました。
★飼主募集します★
当病院でお預かりしていた子猫ちゃんたちです。
水俣での被災動物ですが譲渡可能になりましたので募集します。
※譲渡に関しては動物愛護団体○○所属になります。
そこには可愛い仔猫4匹の写真が添付されていました。
ねえ、これ、ロクとナナじゃない?
その4匹のうちの2匹はおそらく、いや間違いなく、今より幼いロクとナナでした。
その文章の後に「追記」がありました。
★追記
かこちゃんみこちゃん、ご縁がなかったので再度飼主さん募集します
「かこちゃんみこちゃん」は「ロクとナナ」のことです。
一緒に写っていたオス猫の2匹は先に里親さんが見つかったようでした。
他の2匹も同じ兄弟だったのかな?
女の子はなんで残っちゃたんだろう?
そのおかげで出会えたんだけども…!
ロクとナナのこれまでのことをもっと知りたくなった私は、動物病院のお知らせに記載のあった動物愛護団体の名前をネット検索しました。
もしも猫と会話ができるならこれまでのこと色々聞いてみたいけどできないからなぁ…
少しでもふたりのことを理解したい…!
すると、Facebook や Instagram でその保護団体のアカウントがありました。
投稿をたどると、たくさんの犬猫ちゃんたちについての記事や写真の中に、ロクとナナの姿もありました!
○月○日
被災猫かこちゃん、みこちゃんにまだ里親さんが来ていません。 早くご縁を繋げてあげたいと切に思います。 ご家族に迎えてくださる方いましたらメッセージお願いします。
○月×日
里親さんを募集していたかこちゃんみこちゃんですが、△△さんよりお声かけいただき、横浜の□□さんの譲渡会に参加させて頂く運びとなりました。
△△さんとは、熊本の動物愛護団体さんで、この団体さんの声かけで横浜への橋渡しができたようでした。
□□さんは、私が直接猫を譲り受けた横浜の保護団体さんです。
仲介をして下さる団体さんもあるんだ!
いろんな人の手でここまでやってきたんだなぁ…!
ボランティアさんと繋がれた!
私はインスタグラムでロクやナナの写真も上げていました。
最初にロク・ナナを保護して面倒を見てくれていた団体のボランティアさんを応援の気持ちも込めてフォローしました。
するとその担当ボランティアさんがフォローバックをして下さいました。
無言でフォローしてたけど、私も猫の写真たくさん載せてるから、ちゃんと「保護していただいてた猫ですよ」って言った方がいいかも。
お礼も言いたいし、行く末が気になってたかもしれないし…
インスタでメッセージを送ったことはなかったのでちょっと緊張しましたが、連絡してみることにしました。
はじめまして。突然すみません。
実はうちの猫は以前保護して頂いていたかこちゃんとみこちゃんです。
ふたりとも元気です。
ふたりを保護していただいて本当にありがとうございました!
数日後返信を頂きました。
かこちゃんみこちゃんの里親さん、繋がれて嬉しいです。
2匹とも元気でよかった。
メッセージ本当にありがとうございます!
今日保護猫を病院に連れて行ったので、かこちゃんみこちゃんの今の写真を先生にもお見せしました。
先生もスタッフさんも、幸せになっていてよかったと言ってくださいました。
ありがとうございます。
○動物病院さんですよね!夫が○市の出身なんです。
ご縁が凄いですね!
かこちゃんみこちゃんは水俣保健所から保護した子で、被災猫扱いだったこともあり、1ヶ月は保健所扱いのまま保護した子たちなんです。
すぐに団体でひきとりたかったけれど保護猫の数がいっぱいで預かれず、動物病院の先生にお願いして1ヶ月近くも預かってもらっていたそうです。
他にも3匹の兄弟(すべてオス)がいましたが、2家族に引き取られ、幸せに過ごしているそうです。
写真を送って下さいました。
黒白のハチワレくんが2匹とナナと同じキジ白くんがひとり。
ロク・ナナは5匹兄弟姉妹だったのですね。
みんな可愛い!
ロクナナに似てる…!
たくさんの人の手で
正式譲渡後、ワクチン接種証明書の動物病院の名前から、たどりたどっていろんなことがわかりました。
たくさんの団体や、たくさんの方が関わり、ふたりの幸せのために尽力して下さったことがわかり、胸が熱くなりました。
水俣で水害が起きたのが2020年7月7日ごろ。
譲渡時にもらった書類の中に、「保護時 生後約1ヶ月」との記述がありました。
ふたりが空輸されたのが10月の初めで、私が出会ったのはその1週間後だったので、おそらく生後4ヶ月前後だったと思われます。
猫は移動した距離とか方角がわかるという話を聞いたことがあります。
生まれ育った熊本から遠く離れてしまったのを感じていたかもしれません。
不安な気持ちになったかもしれません。
距離がわからないとしても、目まぐるしく大きな環境の変化を感じたでしょうね…。
私が訪れた譲渡会で「ずっと威嚇している」と言われていましたが(私は目にしていないのですが)、それも無理のないことだったのでは、と思います。
ふたりとも、今まで、大変だったね。よくがんばったね。
もうどこにも行かなくていいよ。
うちに来てくれて本当にありがとう…!
生後一ヶ月で親とはぐれ、色んなところに行き環境の変化に戸惑うこともあったでしょうが、いつも姉妹2人でいれたことはどんなに心強かったでしょう。
とても仲が良いのですが、その理由がわかる気がします。
この姉妹を一緒に引き取ることができて、よかったとしみじみ思います。
動物保護団体さんの活動
今回3つの保護団体様と関わることになりましたが、SNSやホームページを見ると、どこもたくさんの犬猫の里親募集や、病気・怪我に苦しむ動物たちの治療やお世話の様子もありました。
そういった子たちの里親を探すのは、うちの子のように健康で可愛い子猫の里親を探すより何十倍も難しいのではないかと思います。
もちろん預かっている間、手もかかると思います。
生後3ヶ月の頃に里親が決まらなかった姉妹を他の(横浜の)保護団体に託す決断をされたのは、きっと他の犬猫たちのケアを優先されたのではないでしょうか。
生後1ヶ月から面倒を見ていた仔猫たちに里親が見つかるまでは見守りたかったに違いありません。
それができないいっぱいいっぱいの状況だったのだろうと思います。
動物の命を守るための活動をされている方々には頭が下がります。
ありがとうございます。
このような団体のお手伝いや寄付の他にも、犬猫を安易に捨てないこと・安易に飼わないこと・繁殖させないことなど、私たちにもできることはあると思います。
改めて考えさせられました。
※各団体の皆様への感謝はもとより、詳しい話を聞かせてくださり、記事作成の許可もいただけた猫ボランティアS様、本当にありがとうございましたm(__)m
おまけ(誕生日について)
翌年6月に入る頃。
7月7日頃に『生後約1ヶ月』って言われてたってことは、そろそろ1歳になるんだよね…
いつ誕生会したらいいかな?
6月7日でいいのでは…?
6月7日……
ロク・ナナ!?
「ロク・ナナ」と名づけたのは運命だったのかもしれない☆
↓犬か猫を飼いたい方に
↓保護猫を迎えようと思った理由と経緯はこちらです