みなさんはペットを飼いたいと思ったことはありませんか?
私は子供のころから動物が大好きで「犬か猫を飼いたい!」と思っていましたが、家庭の事情で叶いませんでした。
結婚後も「犬か猫が欲しい」と夫に相談したことがありますが却下されました。
昨2020年、50歳目前になって、コロナ禍になり、家族の生活が大きく変わった時、自分のこれまでの人生やこの先のことを改めて考えました。
「叶えていない夢があるなら、実行しよう。もう時間はない」と。
犬か猫を、今度こそ、絶対に飼おう!
そう心に決めたのです!
(↓目次の知りたい項目をクリックorタップでその記事に飛びます)
買う費用だけじゃない
今度こそ本気で飼おう!と思ったものの、衝動的に飼うようなことはしないしできません。
私はちゃんとお世話できるのかな…?
真剣に考えて、調べました。
トイレ、散歩、爪切りなど
ペットはただ可愛いだけではありません。
食事やトイレの世話はもちろん、しつけや安全管理、爪を切ったり歯磨きさせたり、シャンプーカットなどのトリミングや、犬は毎日のお散歩がほぼ必須です。
室内飼いが基本なので、家の建具や家具に少々の傷や破損が発生することにも覚悟が必要ですね。
そのほか、抜け毛や(猫の場合)猫砂や爪とぎダンボールの飛び散りで掃除も大変ですし、長期の旅行や外出にも気を使うことになります。
ワクチンや発情期の管理(必要なら避妊・去勢手術)、怪我や病気があれば病院に連れて行くなどの適切な処理が必要です。
また、これらは人間と違って保険が効かないので高額の医療費も必要となります。
医療費などの費用と平均寿命
犬を飼うには年間平均約31万円、猫は約16万円の費用がかかるそうです。
(※2019年アニコム損害保険株式会社調べ)
もちろん購入時の価格とは別にです。
費用の内訳は食事や生活用品、医療費のほか、犬はワクチンが義務付けられていたり、しつけやトリミング等に費用が発生しその分高額になります。
ペットとして飼われている犬や猫の平均寿命は15〜16年と言われています。
これだけの金額をこの年数払い続ける覚悟が必要です。
20歳以上長生きする子もいますし、高齢になるほど病気も多くなり、医療費もかなりの額になると聞きます。
どんなに手間がかかっても、お金がかかっても、その一生を愛し続け、看取るという気持ちがなければうかつに飼うことはできないでしょう。
どこで買う(迎える)か?
さて、日々のお世話の大変さや費用について覚悟を決めたら、次はどこから迎い入れるかです。
実際に飼おうと思う前までは、ペットショップで購入するイメージしかありませんでした。
実際には次のような選択肢があることがわかりました。
それぞれについて詳しく解説します。
1.ペットショップで買う
犬を飼っている人の半数以上がペットショップからの購入というデータもあり、私も最初に思い浮かべたのはこちらでした。
一般的にショーケースのような小部屋に1匹〜3匹くらいずつ子犬や子猫が入れられ、展示されています。
値下げの時期
生後2〜3ヶ月の幼い子が多く、幼いうちが最も高値となります。
4ヶ月を過ぎると値下げされる傾向があり、
半年を過ぎると更に値下げされ、少し広いところに数匹まとめて入っていたりします。
1歳を超えるような成犬・成猫はまずいません。
子犬や子猫はいつ、どこからくるのか
この幼い犬猫たちの入荷経路はオークションかブリーダーからの買取が主です。
動物愛護法により8週間(56日)までは販売できませんが、幼い時が一番需要があり高値で売れるため、大体その頃から店頭に並びます。
…ということはその準備期間含め、もっと早い時期から親や兄弟とも引き離されているということです。
授乳期は通常生後4〜8週くらいだそうです。
つまり離乳もそこそこの月齢で母親や兄弟から離されてしまいます。
親から何かを教わる間も無く、兄弟との関係から社会性を身につける間も無いんですね。
幼い子が狭いショーケースで満足な運動もできず、ひとりぼっちで佇んでいるのを見るのは「かわいい」と思うより先に切なくなります。
売れ残りはどうなるか
さて、ペットショップでは子犬や子猫しか見ません。
大きくなって売れ残った子たちはどこへ行ったのでしょうか…
ペットショップによりそのやり方はさまざまです。
インターネット上では以下のような残酷な方法も報告されているのを目にします。
法律で禁止する国も
幼い命は数十万、時には100万円を超えるような高値でショーウインドウに並びますが、
月齢が進むにつれ値下げされ、最後にはさまざまな”処分”という運命が待っています。
また、規格から外れた個体も安値になり、早い時期に厄介者扱いとなります。
(規格とは、その血統特有の特徴がないとか、毛の色が違うとか、顔や体の一部に整わない部分がある等です)
どうしてこんな悲しいことが起こるのでしょう?
人気のある血統で月齢が幼い子犬や子猫は、高額でも欲しい人がいるから売るのです。
需要があるから=儲けがあるから繁殖して売るのです。
人間の都合で繁殖させられ、ショーケースに並べられ、商売の利益にならなかったら処分される。
商売道具として扱われた彼らの一生が、不憫でなりません。
フランスでは、2024年から犬や猫の店舗での販売が禁止されることになりました。
このニュースは日本でも大きな話題になりました。
今後日本の法律が変わることはあるのでしょうか……。
2.ブリーダーから買う
ペットショップからではなく、繁殖・飼育を行なっているブリーダーから直接買うこともできます。
メリットとデメリット
入手経路が分かりづらいペットショップよりは透明性が高いのではないでしょうか。
ショーケースの中に閉じ込められているよりは伸び伸びと過ごせていることでしょう。
問題点
ただ、親犬猫や子犬猫を愛情を持って手間暇かけて育てているブリーダーさんがいる一方で、パピーミル(子犬工場)と呼ばれるような劣悪な環境でただ繁殖させているようなケースもあるようです。
いずれにしても商売として犬や猫を繁殖させている以上、うまくいかないこともあります。
血統つきの犬猫でもその血統の特徴が出ない”規格外れ”や、病気、怪我、性格上の問題があって”売り物にならない”子も必然的にいるはずです。
(人間の趣味趣向に合わせた特殊な特徴を持つ種族は、遺伝子的に疾病が多いという話も聞きます)
思うように収益が出なくて、廃業になる場合もあるでしょう。
そうやって育てることを放棄された犬猫が絶えないという現状があることも、知っておいて頂きたいと思います。
3.保健所や動物愛護(保護)団体から譲り受ける
保健所などの自治体以外にも民間で犬猫などの動物保護活動をしている団体がたくさんあります。
主な活動内容は、行き場を失った動物の引き取り・飼育・里親探しで、多くがボランティアです。
そのような団体から里親として動物を引き取るという選択もあります。
メリットとデメリット
元気が良い子犬子猫よりも落ち着いた大人になってからの方が世話しやすいとも言えるからです。
遊んでとねだったり、バタバタ走り回ったり、物を壊されるようなことも少なくなっているでしょう。
里親となる方が高齢だったり、体力のない方ならより相性が良いと思います。
また、トイレなどのしつけもすでにできていることもあります。
譲渡会や里親募集
里親募集は定期的に譲渡会を開いていたり、各ホームページやツイッター・インスタグラム・facebookなどのSNSでインターネットを通じて募っている場合もあります。
(各団体に問い合わせたり、ホームページをご覧下さい)
またそのような情報を集めたホームページもあります。
タイミングにより保護している動物はいろいろです。
まずはとりあえず覗いてみるだけでも良いと思います。
もしかしたら運命の出会いがあるかもしれません。
里親の条件
ただし、多くの団体は里親となる人に条件を出しています。
各団体により他にも条件がつく場合があります。
これらは各団体によって変わってくるのでホームページで確認したり、問い合わせて下さいね。
とある団体で「55歳以下」の文字を見た時にはドキッとしました。
あれ…私ってもうすぐ里親もできなくなるのかな💦
幸いまだギリギリOKですし、幼い子供もおらず、単身でもない。
私はたまたま里親になれる条件が整っていたので「今しかないかもしれない」という気持ちになりました。
これらの条件は厳しいようですが、
「傷ついて保護された動物をもう二度と不幸にはしたくない!」
という、各団体さんの強い気持ちの表れだと思います。
おそらくはそのような理由からこのような条件をつけるに至ったのだと思います。
しかし、高齢でも、一人暮らしでも、ぜひ保護犬や保護猫を迎えたいと考えている方もいるでしょう。
もしもの時どうするのかしっかりとしたプランがあるのなら、ぜひ迎えていただきたいと私は思います。
団体さんによっては個々の事情を理解して条件を緩和して頂けるかもしれないし、各団体により考え方や条件も違ってきますので、
諦めずに問い合わせたり、他の団体を探したりして頂ければ嬉しいです。
↓我が家が保護猫を迎い入れた体験談です!よろしければ
4.個人(知り合い)から貰い受ける
もし犬や猫が欲しい時に、引き取り手を探している犬や猫がいるなら、可能ならば引き取ってあげて欲しいです。
インターネットサイトやジモティ等で里親募集していることもあるので、そこで出会いがあれば直接の知り合いではなくても譲り受ける場合もあります。
責任を持ってお世話する覚悟があるのに保護団体の里親条件に合わず引き取れなかった方も、個人間のやり取りなら里親になれる可能性があります。
5.野良(猫)を保護して飼う
猫を飼う人のうち、このパターンが一番多いらしいです。
庭先によく来ていた猫をそのまま飼うことにしたとか、子猫を捕獲したとか。
野良猫や野良犬が減るのは良いことだと思います。
ただ、飼うと決めたらその前に必ずしていただきたいことがあります。
①動物病院に連れて行く
- 病気(感染症など)がないか。
- ノミやダニがついていないか?
- マイクロチップが装着されていないか?
ノミ・ダニについてはすぐにシャワーをしたくなりますが、おそらくすごく嫌がりますし、シャンプーしても取りきれないことがあるので、病院で駆除薬をもらった方が安心です。
シャンプーやその後のお世話についても病院でアドバイスをもらえると思います。
もしマイクロチップの装着が確認されたら、飼い主がいると言うことです。
日本獣医師会 📞03-3475-1601 または
日本動物愛護協会(AIPO事務局) 📞03-3475-1695 に連絡してください。
②迷い猫・迷い犬ではないか確認する
マイクロチップが装着されてなくても、飼い主がいる可能性はあります。
(2022年6月から犬猫のマイクロチップの装着は義務化されますが、あくまで販売店への義務です。
すでに飼っている飼い主には努力義務となります)
警察署や保健所に問い合わせしてください。
また、SNSでも迷い猫で検索をお願いします。
もしも迷子ならば飼い主さんが探しているはずです。
(もし我が家なら半狂乱で探してますのでぜひお願いいたします!)
この2つがクリアされたらぜひ家族の一員として、大切に迎い入れて下さい。
犬と猫どっちを飼う?
今更ですけど、どっちがいいか迷うことはありますか?
「犬が好き!」「やっぱり猫でしょ」って好みがはっきりしてる方はいいんですが、
私みたいな
どっちも好き!どっちもかわいい!決められないよ〜〜〜
って方のために、参考までに特徴を比較してみました^^
犬と猫の違い/飼いやすいのは?
ざっくりですがこんな感じでしょうか。
※個体差がありますので必ずしもこの通りではありません。
あくまで一般的な話です。
なお、ペットを迎える前、我が家では夫と次男が「飼うなら犬!」派でした。
理由は
「犬の方が賢い」「猫は目が怖い」とのことで…。
結局、保護団体から2匹の姉妹猫を迎え入れることになったのですが、夫も息子もすぐにメロメロになりました。
猫ってなんてかわいいんだ〜〜〜〜
と今ではすっかり猫派です^^*
ペットを飼って思うこと
ずっと夢見ていた動物(猫ちゃん)との暮らしができて、今私はとても幸せです。
家族になってから1年以上が経ちました。
出会えたことにいつも感謝しています。
彼女たちも私によく懐いてゴロゴロと喉を鳴らして甘えてくれます。
私は幸せだけれど、その一方でこの子たちは本当に幸せなんだろうか?と疑問に思うこともあります。
生存競争の激しい野良猫の多くは長くは生きられないと言うし、実際この子たちは生後1ヶ月で保護され、そうでなければその後の人生はなかったでしょう。
↓実際にうちの子が保護された経緯はこちらです
暖かい家で食べ物に困ることも攻撃されることもなく、ただ愛されるだけの今は幸せと言えるかもしれません。
けれどこの子たちは生涯子猫を産むことはないし、自由に外に出ることもできない。
彼らの自由を奪ってしまったのではないかと罪悪感を感じることがあります。
犬や猫は本当に可愛くて癒してくれる存在ですが、人間の都合で繁殖させられ、人間の都合で捨てられる命があることも知ってほしいです。
また、どんな経緯で迎れるにしても、責任を持って飼うという覚悟が何より必要です。